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Yさんより・北鎌倉散策






先週末、老親の住む埼玉へ。

小田原駅で途中下車、
東海道線を乗り継ぐ。
日が傾くまでの僅かな時間だが、
せっかくなので北鎌倉散策!



初夏の北鎌倉は新緑の別天地である。

建長寺や円覚寺など、
鎌倉五山の荘厳な禅寺や小さな禅刹が、
緑さす山々を背負うようにして点在している。

今回はのんびりと小さな禅刹を3つほど回ることに。



鎌倉はまた、紫陽花の名所でもある。

季節の花が咲き急いだこの春は、
梅雨時の花、紫陽花も例外ではないようで、
お昼時なのに駅から寺へ続く小径はけっこうな賑いだ。
そぞろ歩きを期待していたか、
修学旅行生のグループも少々戸惑いぎみの様子。



一つめに訪ねたのは明月院。

この季節は別名、あじさい寺とも呼ばれる。

参道を埋めるようにして咲く紫陽花は「姫あじさい」一種のみ。
見頃の時期には境内が濃い蒼一色に染まるという。
『明月院ブルー』と言われる所以でもある。


今はまだ、ようやく色づき始めたばかり。
雨上がりの花には勢いがあり、
うす緑の花びらに蒼がほんのりさして、
それはそれで十分美しい!
これからひと雨ごとに雨粒を花びらに留め、
蒼を濃くしていくことだろう。



二つ目の寺は浄智寺。

鎌倉五山の第四位の禅寺である。
かつては谷戸の奥の奥まで伽藍が建ち並び、
規模も勢力も大きかったそうだ。

栄枯盛衰・・・

紫陽花めあての観光客も修学旅行生の姿もなく、
閑寂そのものだ。

山門をくぐれば静寂が広がるのみ。
ウグイスが鳴きトンビが舞う。

質素な書院の裏手にはわびさびの世界がひっそりと広がっている。
野の花が咲き、
木漏れ日に苔むした緑の地面が輝やく。

誰に見せるためでもなく、
森羅万象、
ただただ時の流れに身を任せているのだと感じる。



三つ目の寺は東慶寺。

その昔は駆け込み寺、縁切り寺だったそうだ。
谷戸の狭い平地に建つ本堂の裏手まで
切り立った崖が迫る。

こちらの寺は『イワガラミ』と
『イワタバコ』の名所でもある。

イワガラミは紫陽花の一種で、
それこそ本堂裏の崖に這い上るようにしてツルが絡み、
初夏に白い花をつける。
ちょうど特別公開が始まっていたので、
咲き始めたばかりのイワガラミを鑑賞。

谷戸の奥の墓所に続く細い坂道の
崖の岩肌には、
梅雨時の花、イワタバコが群生している。
紫色の可憐な花で、
最盛期には崖一面が紫色の花で埋まるという。

閑寂な北鎌倉には、
ある意味、
紫陽花以上に似合っているような気がする。



鎌倉にはいろいろな顔がある。
魅力があれば人が集まり、
人が集まれば、
時代が要求する変化は否めない。

だがしかし、
鎌倉は悠久の時の流れを刻んだ長い歴史をもつ。
長い歴史をもつということは、
日本が歩んできた記憶をもっているということだ。

その確かな記憶が歪められぬよう、
願わずにはいられない。



写真

明月院
浄智寺
東慶寺・上段右『イワガラミ』下段左『イワタバコ』

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matsudashigehito

Author:matsudashigehito
1959年 山形県に生まれ「生命の大切さ “浮遊する水”」をテーマに木を素材として制作しています。

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